目 的

 このアプリは、発語が遅いお子さん、まったく発語がないお子さん、構音障害を持つお子さん、失語症、言語に問題を持つ大人の方のために作りました。

 「ことばの療法」の個人セッションで使用している、手法を選りすぐってまとめてあります。


 「音と絵」により、文字に「感覚イメージ」を付与することで「ことば」をより記憶しやすくなります。「感覚イメージ」の音の部分を聞いただけで文字を連想し「ことば」が出やすくなります。

 また「ことば」が、なかなか出てこなくても、何回も復唱して「口の形」や「動き」を模倣することにより、真似したくなる気持ちが高まり、少しずつ「ことば」が出てくる場合があります。



発音について

 このアプリは、子音と母音をはっきり区別して聞き取れるように録音されています。

 ことばを話し始めた時に間違った発音を習得してしまい、そのために構音障害になり「サ」が「チャ」、「ス」が「チュ」のようにずれた発音になっているケースがあります。

 このアプリで「サ」を「ス~あ」というように子音と母音を際立たせながら、繰り返しゆっくり言う練習をすることにより、正しい発音に変えることができます。



構音へのアプローチ

カ行

 口腔の奥の方で摩擦をして作る発音ですが、口腔前で舌を使ってタ行のように間違った発音をしている場合があります。その場合には、ママがやさしくお子さんの舌を押さえた状態で「ア」母音を言う練習をしてみてください。

 また摩擦する場所を握りこぶしなどで顔の外から教えてあげて、ママが口腔奥での摩擦音の子音の部分の見本を発音して見せてあげてください。摩擦する破裂音だけの子音のところだけ言う練習も効果的です。子音+母音の分けた音節にして練習するとだんだん一緒に言えるようになり「カ行」の正しい発音になってきます。

 最初から完璧を求めないで、アプリの見本と一緒に少しずつ時間をかけて練習してみてください。

サ行

 「ス」という摩擦音がでずに、チャ、チ、チュ、チェ、チョになっている場合があります。そのような場合には「ス~あ」と子音と母音に分けて、「さる」を「スあ・る」と意識して分けて発音する事をしてみてください。

 また「シ」は奥歯が噛み合って「チ」になっている場合がありますので、「奥歯を浮かせて」とアドバイスを入れて「シ~い」と練習してみましょう。「すいか」は「スーう・い・か」、「せみ」は「スーえ・み」、「そり」は「スーお・り」とアプリと一緒に練習してみてください。

ナ行

 ナ行は舌をしっかりと上歯茎の裏につけて母音をいう発音です。お子さんの舌をつけるポイントをしっかりとママが指で押さえて教えてあげるとよいでしょう。これもまた子音と母音に分けて、「な・に・ぬ・ね・の」を舌をつけた子音+「あ・い・う・え・お」とそれぞれ練習してみてください。

マ行

 マ行は両唇音といって、一度上下の唇を閉ざしてから母音をいう発音です。閉ざすところを手のジェスチャーを入れてお子さんに子音のイメージを伝えてください。それを「ま・み・む・め・も」の子音として+母音「あ・い・う・え・お」とそれぞれ練習してみてください。

ラ行

 ラ行はナ行のように歯茎に舌をつけた音を子音とする発音ですが、ナ行と舌の先の方向が違います。ラ行の場合は、お母さんの舌の方向をしっかりお子さんに見せることができるので、子音の部分をなるべく見本で見せてあげてください。それを「ま・み・む・め・も」の子音として+母音「あ・い・う・え・お」とそれぞれ練習してみてください。


 長年「子ども学」を提唱されている東京大学名誉教授の小林登先生は、「ことば」というものは、「母親のことば」を赤ちゃんが真似して、次に「赤ちゃんのことば」を母親が真似するという相互作用によって、生じるものだと言われています。調布発達支援教室では、この方法で30歳まで全く「ことば」が出なかった男性が普通に話せるようになりました。
 また3、4歳まで全く「ことば」が出なかったお子さんが、普通にお話できるようになったケースも数多くあります。



よい耳づくりを

 「ことばの訓練」のために大事なのは、よい耳作りです。
 「音の違いを聞き取る姿勢」と「よく聞こうとする傾聴の態度」を養う事が大変重要です。

 また、このアプリを毎回使用する前に、お母さんがたくさん歌を歌ってあげると聞く姿勢が形成できますのでより効果的です。

 間接的には、発語器官の発達を促す為に運動機能を高めることも助けになるでしょう。

 最初はお子さんが興味を持たなくても、何回もやることにより、相互作用が生まれ、その訓練を好きになっていきますので、毎日やってみてください。

 また、字を指でなぞり書きさせると、さらに文字に対する認識が高まり発語への効果は高まります。

長田 有子




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